ロタウィルスは、冬から春にかけてインフルエンザとともに流行する病気です。
生後7か月くらいから1歳半までの乳幼児がかかりやすいと言われています。
重傷化すると死に至る場合もありますが、実はロタウィルスには治療法がありません。
予防することが大切なのです。
あなたの赤ちゃんにはロタ予防接種を受けるという選択肢があります。
ロタ予防接種について大人が知識を身に付け、赤ちゃんを守りましょう。
ロタ予防接種に効果はあるの?
ロタウィルス感染症(胃腸炎)は、嘔吐、白っぽく水のような下痢、発熱が起こり、回復するまでには1週間くらいかかります。
乳幼児は飲んだり食べたりすることができず、脱水症状を起こすことがあり、重症化して脳炎や痙攣を起こすことがあります。
乳幼児の95%がかかると言われているので、感染や重症化を防ぐためにも予防接種を受けることをおすすめします。
ロタウィルスの予防接種は生ワクチンで弱いウィルスを体内に入れて抗体を作ります。
ロタ予防接種は必要ない、受けない、などの議論を巻き起こしていますが、その理由は費用が高いことと、予防接種を受ける間隔が決められており、期日通りに接種することが困難なケースがあることが要因となっています。
しかしながら、アメリカの統計では、ロタウィルスの予防接種を開始した翌年から、ロタ患者数が大きく減少した結果が出ています。
ロタ予防接種が導入されたことにより、患者数が減り、重傷や入院の例を90%以上減ったという効果があったことがわかっています。
こうして見ると、ロタ予防接種の効果が認識できるのではないでしょうか。
費用は実費ですが、自治体によっては助成金も出るようになり、負担も少なくなりました。
費用面がクリアできたとして、接種の間隔はどのように考えればよいのか見ていきましょう。
ロタ予防接種の間隔はどのくらいあければいいの?
ロタウィルスの予防接種は、生後6週から受けることができます。
他の予防接種と同時に接種することを考えると、生後2か月から受けるのが良いでしょう。
遅くとも3か月半までに受けましょう。
ワクチンによって、
- 4週間隔で2回の場合(ロタリックス)
1回目 生後6週以降20週目まで
2回目 生後10週以降24週目まで - 4週間隔で3回の場合(ロタテック)
1回目 生後6週以降24週目まで
2回目 生後10週以降28週目まで
3回目 生後14週以降32週目まで
があります。
母乳からの免疫が失われる生後7か月以降になるとかかる可能性が高くなり、受けられる期間も決まっていることから、早めに小児科医に相談して予防接種のスケジュールを立てて予約をしておいた方が良いでしょう。
接種可能な期限は厳守とされており、この期間におでかけや風邪などでスケジュールがずれてしまうと、期限をオーバーしてしまわないとも限りません。
オーバーすると本当に接種できなくなるので、赤ちゃんの体調と家族予定なども含めて、スケジュールをしっかりと管理しましょう。
ロタワクチンの接種をする場合、期限の問題から他のワクチンと同時接種をすることになると思います。
この点についても、かかりつけの医師と相談して決めるようにしましょう。
ロタ予防接種の副反応とは?
最後にロタ予防接種を受けた際の副反応について知っておきましょう。
ロタウイルスの予防接種を受けた後に副反応が出ることがあります。
乳幼児のため、ぐずったり、嘔吐、下痢、咳、鼻水、発熱、食欲不振などが挙げられます。
一番多い症状は下痢です。
初めて予防接種を受けてから31日間の間に腸重積がおこる可能性があります。
泣いたりぐずりを繰り返し、何度も吐き、顔色が悪く、血便が出た場合には、腸重積の可能性もあるので、予防接種を受けた小児科に急いで連れて行きましょう。
予防接種を受けて腸重積になった子どものほとんどが7日以内に症状が現れているため、1週間は子どもの体調やようすを観察しましょう。
まとめ
小さな赤ちゃんや幼児は自分でどこが具合が悪いのか、痛いのか、など伝えることができないので、いつもとようすが違うときには小児科に連れて行って相談するようにしましょう。
費用や期間の面で面倒に感じてしまうロタ予防接種ですが、ロタウィルスにかかるのを防ぎ、かかったとしても脳炎や痙攣をおこし重症化して後遺症が残ることがないように予防接種を受けることが大切です。
大切な我が子を守るためにも、接種のための段取りをきちんと実行に移しましょう。