冬になると耳にするノロウイルス。
今年も流行の兆しを見せています、とニュースで取り上げられると心配になりますね。
小さいお子さんがいる家庭では気が気ではありません。
もし子どもがノロウイルスにかかったらどんな症状が出るの?
どうしたらいいの?
万が一、かかってしまっても、すぐ対応できるように症状や治療法をしっかり把握しておきましょう。
ノロウイルスの症状と対策をお伝えします。
ノロウィルス 子供の症状は?
潜伏期間は24~48時間
おもな症状は37度から38度ほどの発熱、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢
子どもの場合、発熱はなく、下痢や腹痛などの消化器症状だけが現れたり、
下痢が少ないけれど嘔吐が多くなる傾向があります。
また、1歳以下の乳児は症状の進行が早いのも特徴的です。
この時期、子どもが嘔吐した時は「風邪かもしれない」と自分で判断せず、病院で受診を心がけましょう。
ノロウィルス 子どもが下痢をしたら?
ノロウイルスに感染すると下痢は、とにかく水っぽいうんちが出ます。
それが続くので子どもにはかなりつらい症状となります。
体内から水分と塩分が失われるため、脱水症状には特に気をつけなければなりません。
下痢の症状は3日から10日ほど続くとみられ、39度以上の高熱が出る場合もあります。
ただ、発熱に関しては半日から1日程度で治まるようです。
下痢の回数が多すぎて便に色がつけられないため、白い便になることがありまず。
しかし、白い便の場合、ノロウイルスではなく、ロタウイルスに感染した可能性もあります。
非常に感染力の強い病気で、免疫のない小児では6か月から2歳くらいまでに必ずと言っていいほど経験する病気です。
水のような下痢便がたくさん出るのが特徴で、便の色も白っぽくなることから、白色便性下痢とも言われます。
激しい嘔吐を伴うこともあるため、嘔吐下痢症、小児仮性コレラ、白痢などとも呼ばれています。
なぜ白い便がでるのでしょうか?
それは“胆汁(たんじゅう)”に関係しています。
胆汁(たんじゅう)とは、肝臓で生成される黄褐色でアルカリ性の液体のことです。
普段は胆汁が出ていることによって、便の色が黄色がかった色をしています。
しかし、ウイルスが胆道系に感染してしまうと炎症が引き起こされてしまい、胆汁の排泄が低下します。
その結果、黄色い胆汁が出なくなれば、便は黄色に染められることなく、白っぽいクリーム色になるのです。
つまり、なんらかの「ウイルス感染」により肝臓の機能が低下した結果、便が白くなるということです。
ロタウイルスだけに特定もできません。
お医者さんに判断をしてもらうことが最善策です。
ノロウィルス 子どもはすぐ病院へ連れて行った方がいい?
やはりノロウイルスに感染したらすぐに小児科に連れて行くべき?
実は、現在ノロウイルスに有効な抗ウイルス剤はまだありません。
特効薬がないので、病院でも治療は吐き気止めの処方や、脱水症状を防ぐための点滴などの対症療法のみになります。
もし、症状が出てしまったら、下痢止めなどは絶対使用せず、ウイルスを体外に出しましょう。
脱水症状を防ぐためにはアクエリアスなどのイオン飲料を与えるようにするとよいです。
しかし、半日以上たってもまったく症状がおさまらない、脱水症状がひどい、高熱(38度以上)が続くなどの症状がある場合は、
ノロウイルスよりさらに強力なロタウイルスに感染している可能性もあります。
このような場合には、すぐに病院へ行くようにしてください。
そして、家族への二次感染も防ぐ対策をしましょう。
子どもを通して感染する場合もあるので、タオルの共有はしないこと。
子どもの嘔吐物の処理の際は、必ずゴム手袋(ポリ手袋)をしてビニール袋に密閉して廃棄するようにしましょう。
まとめ
子どもの症状は突然あらわれるため、親は気が気ではありませんね。
さっきまで元気だったのに、急にお腹が痛いとうずくまったりすると慌ててしまいます。
しかし、本来子どもの症状はそんなことが多いので、慌てず対処するようにしましょう。
事前に知識をつけておくと、とっさのときに慌てずに済みますよね。
ノロウイルスが流行する前にきちんと知っておくといいですね。