ウイルス性胃腸炎は冬場に感染しやすいと言われています。
代表的なものが、ノロウイルスやロタウイルス、アデノウイルスなどがあります。
特に免疫力の低い小さな子どもや高齢の方がいらっしゃる場合は注意が必要です。
いずれも、
- 咳、鼻水など風邪に似た症状
- 嘔吐、下痢、腹痛
などが主な症状です。
風邪をひいていなくても、嘔吐や下痢の症状があればウイルス性胃腸炎の可能性があります。
乳幼児に多くみられるロタウイルスは、白色便の症状が出る場合もあります。
もしも症状が出た場合は、早めに受診しましょう。
ご家族の方が発症した場合に備えて、あらかじめ対策を知っておくといざというとき慌てずに済みますよ。
今回はウイルス性胃腸炎の感染経路や感染を防ぐ方法、治し方についてお伝えします。
ウイルス性胃腸炎の感染経路は?
ウイルス性胃腸炎の発生の感染経路は、
- 牡蠣などの二枚貝を摂取した場合
- 井戸水や水道水がウィルスに汚染されていたものを摂取した場合
- 便や嘔吐物に手を触れた場合
- タオルや食器、トイレ、ドアノブなどの共用物に触れた場合
などが考えられます。
ご家族が保育園や病院、施設などに通っている場合は、ウイルスをもらってくる可能性もあるので、
流行情報をこまめにキャッチしておきましょう。
ウイルス性胃腸炎に感染しないためには?
1. 感染の予防にウイルスを持ち帰らないことが重要です。
帰宅後の手洗い、うがいはもちろんですが、家族が接触する物や共用物(リモコン・ドアノブ・携帯電話など)にアルコール消毒をすると二次感染の確率が下がります。
2. タオルやふきん、マスクなどの連続使用を控え、可能であれば使い捨ての物を使用しましょう。
破棄する際はウイルスが付かないように、ビニール袋に入れて密閉して捨てましょう。
3. 万が一嘔吐をした場合、以下の手順で処理をしましょう。
- 拭き取る際は使い捨てのマスク、エプロン、ビニール手袋を着用する
- ペーパータオルを使い、外側から内側に向かって静かに取り除く
- 取り除いた床の上にペーパータオルを乗せ、塩素系漂白剤を注ぐ
- 10分ほど置いたら取り除き、さらに塩素系漂白剤をつけたペーパータオルで拭き取り、その後水拭きをする
- 使用したペーパータオル等をビニール袋に入れ密閉し廃棄する
※ 塩素系漂白剤はスプレータイプがおすすめです。
※ 衣類が脱色する恐れがありますので、ご注意ください。
衣服についた場合も同様です。くれぐれも他の洗濯物と一緒に洗濯機で洗わないでくださいね。
ウイルス性胃腸炎の治し方は?
下痢や嘔吐が続くと、脱水症状を起こす危険性がありますので、まずは十分に水分を摂りましょう。
ウイルスの排出を高める効果もあります。
病気になると、栄養を摂らなくては・・・と何かを食べようと思いがちですが、
下痢や嘔吐があるときは、無理して食事を摂ろうとしてはいけません。
特に、脂肪分の多い物や刺激物、菓子類は、症状を悪化させ、長引かせる恐れがあります。
症状が治まったところで、お粥やうどん、スープなどの消化が良い物を少しずつ摂取するようにしましょう。
ウィルス性胃腸炎は、ほとんど自宅療養が可能です。
下痢や嘔吐の症状は3日から4日ほどで落ち着いてきます。
また、整腸剤などの薬で治す方もいらっしゃいますが、ウイルス性胃腸炎に有効な薬はまだ開発されていないので、使用をすることをあまりおすすめできません。
特効薬などがないので、治し方としては自然に治癒するのを待つことを心がけましょう。
まとめ
いかがでしたか?
【お腹の風邪】と言われるほど、ウイルス性胃腸炎は珍しくない病気です。
患者数も年々増加し、ウイルスの感染力も大変強くなっています。
一人の発症で、家族みんなに広まってしまったら、大変です。
あらかじめ対策を知っていると、もしも家族の誰かが発症した場合にも落ち着いて動けると思います。
何よりも一人一人予防を意識して感染を防ぐことが一番ですね。